? とくに仕事の内容が特化しているような組織だと,人材を探すのってとても難しいじゃないですか。 松本氏: うんまぁ,最初のメンバーで残っているのは僕ともう一人だけなので,あんまり偉そうなことは言えないんですが(笑)。ただ,以前所属していた会社が,数多くのCGクリエイター達を集めてまとめるというものでしたので,500人以上からなる人材のリストだとか,そういう情報は持っていました。 : では,そういうリストを元に人集めを? 松本氏: そういうわけでもないのですが……。ただ,そうした環境にあったせいで,自然と人を見る目は厳しくなっていったのかもしれません。採用に関して言うと,基本的には「自分を最低基準」として見る,というのがありますし。 : 自分を最低基準に,ですか。 松本氏: 例えば,僕自身もモデリングはできるんですけど,テクスチャを描いたり,キャラクターをデザインしたりはできないんですね。自分よりうまい人はいくらでもいる。ただ,オペレーターとして“手を動かす仕事”はちゃんとできる自信はあったんです。だから,最低限,僕くらいの力があれば仕事はできるってことなので,まずはそこを基準に見ています。 あとは,その人の基礎能力だったり,何を好きで描いているか,みたいな部分ですね。いわゆる3DCGの作品なんかは,選考のときに一切見ません。 : ああ,日常的にやっているかどうかみたいな部分を見るってことですね? 松本氏: ええ。例えば,同人誌は採用の基準になりますが,学校の課題とかで作った奴は駄目ですね,ro rmt。 : そういえば,CEDECやGDCでグラフィックス系の講演に行くと,講演が始まるまでの空いた時間に,落書きをしている人を大勢見かけたりするんですよね。あの光景を見ると,こういう人達がやっぱりプロになるんだよなぁと。 松本氏: そういうところって大事じゃないですか。うちのスタッフも,みんな休み時間に好きな絵を描いたりしてる連中ばかりですよ。 フライトユニットの社内で見かけた「シェルノサージュ」の未公開ポスター あの感覚をもう一度味わいたい : 話を戻しますが,アラド戦記 RMT,会社を立ち上げた後はどういったお仕事をされてきたんですか? 松本氏: 会社を作ってから暫くは,僕が元々所属していた大阪の「ラクジン」さんによくお仕事を頂いていて,黙々とそれをこなす日々が続いていました。おかげで,会社の地力は着実に上がっていったんですが,なかなか「やりたいこと」が出来ない状態が続いて
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